〜紙の資料をAIに読ませて、要約・整理までスマホ完結〜
はじめに:もう「紙の書類」を読む時代じゃない
営業現場や顧客対応などで、紙の資料をもらうことはまだまだ多いですよね。
研修レジュメ、会社からの案内、会議資料…。
でもそれらを「読む」「要約する」「共有する」には時間がかかる。
本記事では、スマホ1台で「紙 → テキスト化(OCR) → 要約」まで自動化する具体ワークフローを紹介します。
AIツールをうまく組み合わせることで、ほぼ“1タップ”で書類の内容を把握できる仕組みがつくれます。
ステップ①:OCRで紙資料をテキスト化する
まずは「紙 → テキスト」に変換します。
OCR(文字認識)機能はすでに無料アプリでも非常に精度が高く、
代表的なおすすめは以下の通りです。
| ツール名 | 特徴 | 無料プラン |
|---|---|---|
| Google Lens | Android/iPhone対応、撮影→即コピー可 | ○ |
| Adobe Scan | 複数ページのPDF化に強い、整形精度高 | ○ |
| Notion AI(モバイル) | ページ直入力可、AI連携にそのままつなげやすい | △(OCRは外部アプリ連携で) |
📍ポイント:
- 重要なのは“読み取り精度”よりも、“次にAIに渡しやすい形式(テキスト)”で出せるか。
- 可能なら「改行が少なく」「文字認識後にすぐコピーできる」アプリを選ぶと◎。
👉 OCRアプリ選定の考え方は、以前の記事
スマホでできるAIライティングツール比較【無料〜有料】
も参考になります。

ステップ②:AIに要約させる(自動化の要)
OCRで得たテキストをAIに投げると、あっという間に要約が完成します。
ここでは、無料でも十分使えるツールを中心に紹介します。
🔹 ChatGPT(GPT-4 Turbo)
- スマホアプリ対応(音声・画像読み取り可)
- 長文でも要点を抽出してくれる
- 「見出し+箇条書き+補足」で整理してくれるよう指示できる
プロンプト例:
次の文書を3段階で要約してください。
①全体要約(100文字以内)
②重要ポイント(箇条書き3点)
③実務上の示唆(営業・事務どちらでも)
🔹 Notion AI
- OCR→ページ貼付→AIに「要約」と指示、の流れがシームレス
- 書類の一部を引用しながら、資料整理ページを自動生成できる
🔹 Claude/Geminiなど
- 文体を選べる(「公式文体」「簡潔」など)
- 共有リンクで要約結果を他メンバーに渡せる
📍補足:
AIの出力精度を安定させるには、「資料の目的(社内向け/営業向け)」を明示するとよいです。
例:「これは社内研修のまとめ資料なので、講師の意図を重視して要約して」など。

ステップ③:自動化する仕組み(Workflowでつなぐ)
ここまでを「手作業でつなぐ」と毎回5分程度。
でも、これを自動化すると1分以下で完了します。
スマホで可能な範囲の自動化手法を紹介します。
🧩 iPhoneの場合:ショートカットアプリ
- 「カメラ起動 → OCR → ChatGPTに送信 → 結果をメモに保存」
という連携を組むことができます。
ショートカット構成例:
- 「写真を撮る」
- 「テキストを認識」
- 「URLを開く(ChatGPT共有URL+プロンプト)」
- 「結果をクリップボードにコピー」
➡ 一度設定しておけば、「Hey Siri, 書類を要約」で動く!
🧩 Androidの場合:Tasker+Google Lens+ChatGPT
- Taskerで同様の自動連携が可能。
- Google Driveに保存されたPDFをトリガーにする設定もおすすめ。
ステップ④:結果をチームで共有する
せっかくAI要約したなら、「共有」まで自動化したいところ。
おすすめは以下の方法です。
| 共有先 | 方法 | メリット |
|---|---|---|
| Notionページ | 1ページに日付+要約を追記 | 検索・タグ付け容易 |
| Slackチャンネル | ChatGPT出力→Zapierで自動投稿 | 即時共有+リアクション確認 |
| Googleドライブ | PDF要約を自動保存 | ファイル管理と一元化できる |
まとめ:紙をもらっても、“読む前に整理”する時代へ
従来は「資料を読んで→理解して→まとめて→共有する」だった流れが、
AIを使えば「受け取った瞬間に要約されている」状態に変わります。
1回のセットアップで、1年間の時間を取り戻せるレベル。
業務効率化だけでなく、情報の見落とし防止・知識の再利用にも直結します。
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